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「まだ途中であるということ」

最近、患者さんと話をしていてふと思うのは、過去の患者さんと話している僕とは違う気がするということだ。

社会情勢が変わって、テレビでやっているドラマも変わったし、テレビでしゃべる内容も変わった。スマホで色々できることも増えたし、ネット上で知り合った人にリアルに会えることもできるようになった。取り巻く環境は昔と随分変わったし、十数年前の患者さんと今の患者さんは違うのかもしれない。しかしながら、患者さんの訴えの内容の根本はそれほど大きく変わっていないような気がする。それに反応する僕の方がむしろ随分変化したような気がするのだ。

手法もそれほど大きく変えたわけではないとは思っているし、関与の仕方も大きく変えたわけではないが、神様が見ていたらやっばり変わったと言うかもしれない。

実は、変わろうと特別なことをやっているわけではないが、意識していることがある。

「まだ途中であるいうこと」

そういえば、ロックバンド「the pillows」(ザ・ピロウズ)のボーカル山中さわおさんがラジオで「ずっと途中なんだよ」って話をしていたが、そういうことだ。

いろんな人と出会って、いろんな人と会わなくなって、山やら谷を経験してきてまあこんなもんかなと思うかもしれないが、「まだ途中なんだと」思う。

途中と言っても、私に夢なんて見つからないからと話す方もいるかもしれない。もちろん、患者さんの夢や目標について精神医学が語れるものなど何もない。

ただ、「まだ途中なんだと」意識することがポイントなんだと思う。夢や目標が見つからなければ、そのヒントになることを探して行ければ良い。そうするときっと変われると思う。

Can you feel?

Can you feel that hybrid rainbow?

ここは途中なんだって信じたい

I can feel

I can feel that hybrid rainbow

昨日まで選ばれなかった僕らでも

明日を持ってる

「ハイブリッド レインボウ」作詞 山中さわお

the pillowsは日本のロックバンドだが、同期のミスチルと比較すると、その実力とは裏腹に不遇にされていると失礼ながら感じてしまう。そんな彼らは、人々の夢や希望を「ハイブリッドレインボウ」と名付けて歌っている。そのレインボウとは、典型的な七色の虹ではなく、「いろんな色が混ざった虹」のような意味だと思っているが、その虹を描けるのは自分次第なのかもしれないし、もちろん虹の色もそれぞれで良いのではということだ。