はじめに
「急に胸がドキドキして、息が苦しくなる」「このまま倒れてしまうのでは」――そんな強い不安におそわれた経験はありませんか?
それは、もしかすると「パニック発作」かもしれません。
このコラムでは、パニック発作が起こりやすい場面を紹介しながら、
「どうしてこんなふうに不安になるのか?」という疑問に、やさしくお答えしていきます。
パニック発作が起こりやすい7つの場面
① 閉ざされた空間にいるとき
満員電車やエレベーター、飛行機、渋滞中の車内など
「すぐに外に出られない」という不安が、発作のきっかけになることがあります。
② 注目を集めるとき
会議での発言、プレゼンテーション、人前での発表など
他人の目が気になり、「失敗したらどうしよう」と緊張が高まりやすくなります。
③ 体の変化に敏感なとき
暑い部屋、運動のあと、カフェインの摂取後など
心拍数や呼吸の変化を「また発作が来るかも」と感じてしまい、実際に不安が強まります。
④ 過去に発作を経験した場所
発作が起きたことのある駅やお店、道路など
脳が「危険な場所」と記憶し、また起きるかもという心配が強くなります。
⑤ 強いストレスがあるとき
仕事や人間関係、引越しなどの環境変化
心の負担が積み重なると、不安や発作として現れることがあります。
⑥ ひとりでいるとき
夜間や休日の自宅、一人旅のホテルなど
「誰も助けてくれないかも」という孤独感が、不安を強めてしまうことがあります。
⑦ 「また発作が起きるかも」と思っているとき
たとえ安全な場所でも「また来たらどうしよう」という考えが発作を引き起こすことがあります。
パニック発作は「気の持ちよう」ではありません
「自分が弱いから」と思っていませんか?
けれど、パニック発作は脳の過剰な防衛反応であり、性格や意志の強さとは関係ありません。
お薬や、ゆっくりと不安に慣れていく行動療法などで、発作を少なくし、ふたたび自由な生活を目指すことができます。
おわりに
パニック発作は、決してめずらしいものではありません。
日本でも多くの方が、同じような不安を経験しています。
「これってパニック発作かも?」と感じたときは、どうかひとりで抱えこまず、
心療内科・精神科の専門医にご相談ください。
あなたの不安には理由があり、やわらげる方法も、きっとあります。
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